2020-01-01から1年間の記事一覧

さよならはもう言わない

今年最後の宮本話です。 最近一番テンションが上がったのは、宮本くんがananのインタビューで「昔、何していいかわからないから、ひたすら歩くだけというデートをしたことがあった」とおっしゃっていたこと!! https://ananweb.jp/column/ongakutusin/31637…

女の子は女の子の仮面をつけない

米津さんのアルバム「STRAY SHEEP」の中から「Décolleté」の話です。 歌詞のところどころに荒んだ心情を表す語句が挟み込まれているのが気になっていました。 あなたは間違えた 選んだのは見事ヘタレたハズレくじ 祭りはおしまいさ 今更水を差さないで 荒れ…

いつみきとてか恋しかるらむ2

多美がいとこの涼子と数年振りに再会したのは高1の冬、祖母のお葬式でだった。多美ちゃん、と呼んだその声は涼子がもう子供時代を置いてきたのだと多美の耳に響いた。 出棺の時間になって眠ったような祖母の顔を見るなり、多美は感情とは別のところで涙が流…

ミヤジという名の少女

宮本浩次さんのカバーアルバム「ROMANCE」の感想です。 同世代の私には比較的新しい「First Love」以外は全部歌えます。ベストテンを毎週見ていたので、聖子ちゃんの歌う姿とか久保田早紀さんがピアノを弾くところもよく覚えています。あの頃、宮本少年も同…

aurora ark の感想です

BUMP OF CHICKEN「TOUR 2019 aurora ark TOKYO DOME」DVDを見たのでちょっとだけ感想です。 とっても楽しかった!穏やかで和やかで、広いドームなのにアットホームだなと思った。「話がしたいよ」が断然好きです。語るように歌われるといつの間にか藤原さん…

「即興」について

書きたいことを書いて自分の軸を立て直すシリーズ・その2。 「即興」(インプロビゼーション)にまつわる記憶と考えをつらつら書きます。ほんとに自分のための考えの整理でしかないですが、よろしければおつきあいくださいませ。 即興について初めて意識した…

モンゴメリ「隔離された家」

新潮文庫「アンの友達」に収録されている短編「隔離された家」について語ります。 主人公はミス・マクファーソン。男性嫌いを自称する48歳のオールド・ミスです。 相手役はアレキサンダー・エイブラハム・ベネット。女性嫌いの一人暮らしの男性。年齢は書か…

がんばろうぜと歌うひと

エレカシ「俺たちの明日」について語ります。 2007年の発表ですが、私はいつどこでどうやって聞いたか覚えていなくて、ただじっと最後まで聞いて「こういう歌詞も書くようになったんだな」とある種の感慨を覚えました。 こういう、とは、我を抑えた歌詞。我…

この恋は本物の恋だから

BUMP OF CHICKENの藤原基央さんがご結婚されたとのことでお祝い申し上げます。とサクサク祝辞を述べられるくらいのまだ軽いファンである私は、ネットの噂(?)で「新世界」は奥様のことを歌っていると言われているとかいないとかで、ああ、世の中ってあんま…

ジョバンニは波打ち際でボタンを拾う

さて、米津玄師さんの新アルバム「STRAY SHEEP」の感想です。 一番好きなのは「カナリア」です。ド少女漫画だけどメロウになり過ぎず、愛の希望を感じさせる歌。 いいよ あなたとなら いいよ 二度とこの場所には帰れないとしても あなたとなら いいよ 歩いて…

愛しているよと歌うひと

今回は宮本のおじさんのお話です。 NHKのドラマ「ディア・ペイシェント」の主題歌「P.S. I love you」を宮本さんがお歌いになっていますが、タイトルが発表された時点で「はっ?ピーエスアイラブユー??」と虚をつかれたというか、最近の宮本くんの言葉選び…

「ホットロード」再読

米津さんの新曲「感電」を聞いてます。(ちゃんとホットロードにつながりますので、このまま読み進めてくださいませ) 「肺に睡蓮 遠くのサイレン 響き合う境界線」このフレーズ、韻を踏むといった生易しいものではなく、言葉の持つ音の連想が止まらない人が…

私の愛は

私の愛は 時にひまわりになって 雄弁に語りかける 陽射しを正面に受けて 嬉しいのかせつないのか わからなくなる 太陽は遠く 私は朝と昼を待ち焦がれる 私の愛は 時につゆ草になって 沈黙の闇に沈む 月を見上げては あふれる涙が露となって この身を濡らす …

政治的発言とは

私が韓国ドラマにハマったのは、NHKBS2「チャングムの誓い」(2004-2005)からです。うちはBS契約をしていないので実家で録画してもらった物を見て、後半はDVDを購入して見ました。韓流ブームを起こした「冬のソナタ」がNHKBS2で2003年放送なので、そのすぐ…

クレーム対応の心得

世の中クレームが増えているようですね。パンデミックで人心が荒れているんですね。 お役に立てるかわかりませんが、私はサービス業に従事して約30年、イコール、クレームと戦ってきた年月ですので、対処法を書いておきます。ネットで具体的な仕事の話などで…

あなたが咲かせた花を

あなたが咲かせた花を 誰も見なかったでしょうか 私はそうは思わない 今日は出会わなかっただけ あなたの小さな問いかけは どこにも届かなかったでしょうか 私はそうは思わない 相手はまだ返事を探しているのです 今日あなたが生み出した 香りや声は広がって…

高名の木登りの話

困難がやってきた時の私の対処法は2つあります。 ひとつは「高名の木登り」(徒然草)。 木登り名人と呼ばれた人が、木に登った人に、高くて危ない所にいる時は特に何も言わず、あと少しで着地できるというところまで下りてきた時に「気をつけろ」と言う。 …

月は輝き続ける

今回は宮本さんのソロ活動についてと、少々私の自分語りになります。 宮本さんがソロ活動をすると知った時、私の感想は「ああ、そうなんだ」だけでした。エレファントカシマシのことはエレファントカシマシが決めることだし、一介のファンである私は見せられ…

愛には愛が返ってくる

宮本浩次さんのソロアルバム「宮本、独歩」の感想なんですが、ちょっと感想になるか自信がありません。 というのも、先行配信されなかった「Fight!Fight!Fight!」と「旅に出ようぜbaby」の2曲を聴いて放心しているからなんですが・・・。 「Fight!Fight!Fig…

プレイリストふたつ

私は音楽はほとんどipod touchで聴きます。10数年前に買って、当初はNHKのハングル講座と韓国ドラマのサントラやkpopをよく聴いてました。アルバムの曲順で聴くのが好きなのでプレイリストはほとんど作ってなかったのですが、ちょっと思い立ってエレカシのリ…

橘則光という人

清少納言の最初の夫、橘則光について今回は書いてみたいと思います。前回の話を書く際に、角川ビギナーズ・クラシックス「枕草子」をぱらぱら読み返して、初めてこの人物が頭に入りました。 枕草子内での一般的な人物像としては ・武骨な好人物で笑いを誘う…

自由、とは

今年の書き始めはエレカシの「自由」(2018年)です。 外に出りゃあビルの合間に月浮かび 気にかかる仕事を終えた帰り道 電灯に照らされ若葉おもたげ宵の公園 初夏の風を吸い込む 空いている真夜中の首都高 明日が休みだって日の前日の夜 電話に久しぶり思い…