マスクと私 個人的判断の一事例

今回はマスクと私についてお話しします。

私は20代の頃からカバンにいつもマスクを常備しています。きっかけは、電車で酔っ払い集団と乗り合わせることがたびたびあり、お酒くさい空気を吸いたくないと思ったからです。

30代前半のある日、友人と夕飯の待ち合わせをしました。時は冬、やはり電車内の空気が悪いなと思ったのでマスクをして、そのまま向かった所、友人の第一声は「なんでマスクなんかしてるの!?変な人かと思った!」という率直で忌憚のないものでした。約20年前は日常でマスクをするのは「変な人」と見られることもあったということです。マスク大国日本でも。

それでも澱んだ空気は吸いたくなかったのでマスクは常備し、いつでも装着する習慣は変えなかったため、2009年のインフルエンザ流行でマスクが市中から消えてしまっても困ることなくマスク生活を続けました。不織布だけでは飽き足らず、手縫いで作製する技術も身につけました。

 

この行動履歴とは別に、ずっと不思議に思っていたことがあって、私はほとんど風邪を引きません。7、8年に一度くらいの割合で7度3分程度の熱が瞬間出て、でも市販の薬を飲んで半日もすれば治ります。風邪を引かないことについて自分では、帰宅後の手洗いうがいの習慣が思い出せないほど昔からあることと、食べ物の好き嫌いがなくてなんでも食べて栄養が十分にあるから?特に納豆・キムチ・ヨーグルトの発酵食品が好物だから?と考えていました。でも、いまひとつ根拠が弱いように思っていました。

 

もうおわかりかと思いますが、このコロナ禍を過ごしてみて、マスク習慣が長年風邪を引かない生活を大きく支えていたのだろうと合点がいきました。人類マスク生活のコロナ禍においてインフルエンザの流行が抑えられたことは事実としてあるからです。

コロナウイルスは変異を重ねて存在し続けている。人間が病気を分類する必要があるとしても、ウイルスは人間を忖度しない。ヒトは変わらず病に侵される。私は今まで同様の用心を続けるつもりです。約30年に渡る個人的な人体実験の結果、マスクひとつで抑えられることがあると実感しております。

また、自分の職業倫理上、お付き合いのあるお客様方からコロナ初期に「高齢者と同居している」「体の弱い家族がいてコロナ前から感染症には気をつけて暮らしている」とご相談を受け、それでもうちの会社との縁を切らないでいてくださった方々の前で自分がマスクを外すことは信義上できないと思っているので、今後も粛々とマスク生活は続けるつもりです。

以上を個人的判断の一事例として書きとめておきます。