エレファントカシマシ「yes.I.do」とアリーナツアー

「yes.I.do」とアリーナツアーの感想です。

 

yes.I.doというタイトルを見て私は真っ先にピリオドが気になりました。文法上は打たない場所なので意図が知りたいと思ったのですが、ラジオ出演2件でのお話によると、結論、深い意味はないそうで、宮本さんが気合い(?)を入れて黒丸をまるまるっと書いたものがそのままタイトルになったそうです。よし!行くぞ!これで行け!というような強い気持ちが手から筆記具へと伝わって書かれた黒丸。

それは歌詞にも表れています。

 

「許せかつての俺よ

俺は今を生きてゆくぜ」

 

「問うな涙の訳を

生きる それが答えさ」

 

許せ(命令文)とかつての自分にきっぱり言う。自分は過去を振り切って今を生きるんだという宣言。問うな(命令文)と世の中に言う。流す涙も生きていった先でいつか何かの答えになるだろうと今無理に辻褄合わせの解答はしない。

「夢を追う人ならば知ってる」というフレーズも、これから夢を追う若者ではなく、何度となく追いかけては破れたり叶ったりを繰り返してきた人の言葉。円熟味のある歌詞。

しみじみと静かに心に入り込んでくる曲にせつなさを感じつつも迷いはなく涙は誘わない。エレファントカシマシは根本的にカラッと真っ直ぐ明るいと思う。

 

ツアーは有明に2回行きました。3月19日の雰囲気はシックでよかった。声援が少なめで大人の鑑賞だと思った。自分が年を取ったからか、こういう空気感はいいなと思った。21日の方はもう少し観客が弾んでいたように思う。宮本さんも21日の方がよりイカレてたと思う。

それで、「ロックコンサートでの手拍子問題」をエレカシでも検証してみようと思って、胸元で小さく表と裏の手拍子をいろいろやってみてました。

私が若い頃からロックミュージシャンは「ロックの手拍子は裏でやってほしい」と観客に様々な形で伝えてきたにも関わらず、30余年が経っても相変わらずロックコンサートで表の手拍子が起こり、ミュージシャンは苦悩しているようなんですよ。

エレカシでは表は起こらなかったし、宮本さんの手拍子誘導はタンタンタンタンと表裏両方でした。また曲によっては手拍子が宮本独自リズムの邪魔になるのではと熟知した長年のファンの支えもあってか、手拍子のみならずこぶし振り上げも曲に合わないという場面はなかったと思われます。

素人感想で本当に恐縮なんですが、エレカシの曲は常に前のめりな感じがして、裏の手拍子はちょっとまったり感が出ると思うので合わないと思ったのですがどうなんでしょう。そもそも私はじっくり聴きたい派なので手拍子なくてもいいんだけどなと思ったり実際途中で止めて聴き入ったりしていましたが、全く無いとなるとミュージシャンとしては淋しいとかあるのでしょうか。

感動にむせび泣く観客もいる中でおまえは一体何をやっておるのだと思われるかもしれませんが、エレカシはせっかくのロックバンドなんだからいろいろ試してみたかったんですよ。ちなみに宮本さんはお尻ペンペンは裏で取ってました。ペンペンは裏か・・と花道の宮本様を凝視しておりました。

ロックコンサートでお尻ペンペンって何・・?と思われた方はエレカシのコンサートに足を運びましょう。心身を震わす音、細胞に刻まれる声とともにお尻ペンペンや床はがし等々を体験してみてくださいませ。股のぞきもあるらしいですよ(混迷の一途)

 

 

2日ともとても幸せでした。エレファント10の皆様、ありがとうございます。この先も楽しい時間をともに過ごせる日が来ますように。

 

ではまた。