歌うことが好きな君と出会ったのは
僕らがまだ十にも満たない頃
うちに遊びに来ては椅子に乗って
流行りの歌を歌ってた
日曜日のデパートで一緒に飲んだクリームソーダの泡が
こみあげる君への想いだと自覚したのは
それから数年後
夏休みの昼寝がタオルケットを分け合う以上のものになって
冷たい雨の日に互いの体温を思い出すようになっても
不思議と仲違いをしたことはなかった
喧嘩のひとつもしないなんて
私たちテンション低いよねと言う君の笑顔が
数多のオーディションを乗り越えて
ステージの上で輝くようになっても
手をつなぐ時間はいつでもあった
君の歌が空に届いて
神様がビー玉をはじくように世の中に拡散した
弾け飛んだ音符が僕の元にも降ってきて
手の中でキラキラと小さく鳴り続ける
会えない夜も怖くないよ
君の歌がいつもここにあるから
僕の心も君を奮い立たせていると信じてる
こんなに幸せな僕らはずっとふたりでいよう
君が僕を
僕が君を
ただ愛している
それだけの日々を生きていこう
こんにちは。この詩は宮本浩次さんのソロアルバムとソロツアーの感想集大成であり、宮本くんへの誕プレでもあります。
ええと、どう発想したらこうなったかというと
・宮本さんのソロツアー中、インスタ旅日記をひたすら見る
・コンサートに行った方のレポートから宮本語録を読みふける
・インスタが可愛すぎてつい脳内で宮本くんを女子設定にしがち
・語録が愛にあふれていてひたすら幸せな日々
・幼なじみ設定は、去年本屋さんでちらっと見た雑誌の宮本くんのグラビアで、裸足で窓際に座っているのと畳(?)に寝転がっているのを見て「子供たちの夏休みのお昼寝」を想起したため
去年最後のブログで「歌姫とサラリーマンの彼氏の物語」を創作。この設定を頭の中で薄ぼんやりと膨らませていたところ、ツアー完結編6月11日、12日のレポートを読んでる内にインスピレーションがどっと押し寄せてこの詩が転がり出ました。
宮本さんがイメージの源泉ではあるものの、そこから創作に位相をずらしているので、宮本さん本人のことでもないしましてや私のことでもないのですが、宮本くんだけは私の愛を真に受けてくださると幸いです。
詩という形式を選んだのは、物語詩を書いてみたいなと思ったからです。「鎌倉殿の13人」を見ていて平家が滅びた時に、琵琶で語った平家物語は叙事詩だという感想をツイッターで読んで、なるほどなあと思っていたのです。まだまだ挑戦&試行錯誤してみます。
クリームソーダの泡がこみあげる、のくだりですが、私が17才の時に書いた詩で気に入ってずっと覚えているフレーズがあって「炭酸はせつない 夏の哀しみがこみあげてくる」。
これは漫画家の鳥図明児(ととあける)さんがグレープフルーツという本に載せていた作品の1コマを見て湧き出てきた言葉です。何十年も前のことなので作品タイトルは忘れましたが、絵は覚えています。女の子がグラスに入った炭酸水を見つめているだけのコマ。台詞もモノローグもありませんでしたが確かな詩情がそこにはありました。
縦横無尽ツアー、約8ヶ月、大団円を迎えられておめでとうございます。コロナ禍のこともあり結構緊張して情報を追いかけていましたが、ほっとしました。ツアーに関わった皆様、休養はしっかりお取りになってね。すぐ次のお仕事に向かうとしてもどこかで息継ぎしてくださいませ。
宮本くん、つい女子設定にしてごめんなさい。ひとりの男の人として愛してます。ではまた!