"You'll never see me cry"

今回は、宮本さんのソロシングル「昇る太陽」「going my way」「解き放て、我らが新時代」を通して聴いた感想です。これらは宮本版レリゴーかなと思いました。「アナと雪の女王」の「Let It Go」。

 

 

「謂わば こんなルールない 勝ち負けもない my way でゆこうぜ」(going my way)

 “No right, no wrong, no rules for me  I’m free”

(正しいも間違いも、ルールだって無い 私は自由)

 

 

「昇る太陽 俺を照らせ 輝く明日へ 俺を導いてくれ

 ああ 浮世の風に吹きさらされ 佇む 俺の咆哮」(昇る太陽)

 “I’ll rise like the break of dawn

 That perfect girl is gone

 Here I stand in the light of the day”

(私は夜明けの昇る太陽 今この日の光の中に立つ

 完璧だったあの女の子はもういない)

 

 

「涙はもう見せたくないから 明日へと向かおうぜ」(going my way)

  “You’ll never see me cry”

 (もう涙は見せない)

  “I’m never going back

 The past is in the past”

 (二度と戻らない 過去は過去の中にしかない)

 

 

エルサと宮本くんのデュエット。エルサはせっかくここまで開き直ったのに、「私のことは放っといてよ」と山籠もりしてしまいましたが、宮本さんは「時には強引に前へ行こうぜ」とエルサとは反対方向に舵を切ります。

宮本浩次さんという方は、たぶん、アルディスとオリゲルドだとアルディスで、メグとノンだとメグなんだと思うんですよ。

出典書いた方がいいですか。アルディスとオリゲルドは「ガラスの仮面」でマヤと亜弓さんが演じた「二人の王女」。メグとノンは「魔女っ子メグちゃん」。テーマカラーは紫よりはピンク、青よりは赤。挫折と苦労を知ってなお勇気と誇りを忘れない人々。

明日に向かう夢と希望は、この挫折や苦労、悲しみに裏打ちされて初めて真実味を帯びるのではないかなと思います。

 

 

悲しい言葉しかうかばねぇ 夜のしじまにただひとり

いつもどこにいっても 調子っぱずれの日々

無理して笑うあとから ナミダこぼれるだけ(昇る太陽)

 

 

こういう敗者の弁は宮本節の真骨頂だと思いますが、悲しい言葉しか浮かばないのに、その浮かんだ言葉は歌詞の中には現れない。つらい、苦しい、なんで俺だけが、という泣き言は口にしないで、実は淡々と「僕はいつも周りから浮いてるんですよ。無理して笑ったりもするんです」と語るだけ。助けも求めない。

宮本さんの語られない言葉がとても気になる。私の耳には、いつも何か一行が飛んでるように聞こえます。その行間で、見せない涙を流しているのかなと思ったりします。

それから、「going my way」での、悲しみを夕暮れに託した表現も好きです。

 

 

涙色の夕暮れ 悲しみも笑い飛ばそうぜ

茜色この空の向こうに誓おう

俺のgoing my way

 

 

宮本さんは夕方が好きですよね。「涙色の夕暮れ」ってフレーズはきれいでせつない。「茜色この空の向こう」で顔が上がって、目にたたえていた涙がこぼれて頬を伝うのだけど、何か吹っ切れそうな明るい気持ちになる。そこに「悲しみも笑い飛ばそうぜ」って宮本くんが言ってくれるから更に幸せな気分。

 

む。また恋に落ちてますね、私。こうやって歌詞の世界に入り込んで好き好き思って好き好き書くからどんどん好きになるんですかね。何十年も聴いてるのに、まだ好きになる、今が好きって感じですよ。

去年あたりまで私は韓国男子にうつつを抜かし切っていて、イ・ジュンギくんとかヒョンビンくんとか、ユン・サンヒョンさんとかイ・ソジンさんにメロメロだったんですが、宮本様の声がすべてを押し流してしまった感がありますよ。原点回帰?なんでしょうかね?今の自分の気持ちに素直に宮本好き好き言うのは楽しいからいいんですけど。

 

では、また。暑い中、皆様ご自愛くださいませ。