美味しいご飯

夏になると思い出す詩があります。

 

 

「飯」 千家元麿

 

君は知つてゐるか
全力で働いて頭の疲れたあとで飯を食ふ喜びを
赤ん坊が乳を呑む時、涙ぐむやうに
冷たい飯を頬張ると
餘りのうまさに自ら笑ひが頬を崩し
眼に涙が浮ぶのを知つてゐるか
うまいものを食ふ喜びを知つてゐるか、
全身で働いたあとで飯を食ふ喜び
自分は心から感謝する。

 

 

季節には触れていないのに、私はなぜか夏をイメージします。暑い中働いてくたくたになって帰ってきて口にする冷たいご飯。

この詩を初めて読んだのは中3か高1あたりですが、働いたことのない子供にも良い詩だなと思えました。長じて仕事を始めてからは実感として読むようになりました。実感できる大人になれてよかったなとも思いました。

コロナ禍が続いて混沌としたニュースも多い中、みんな、美味い飯食おうぜ!と言いたくなったので書きました。

 

 

 

では、また。